ネイルサロンに限らず、開業する際にはまとまった資金が必要ですが、誰もが「なるべく安く開業したい。」と考えているはずです。
今回は開業時にいくらくらいの資金が必要なのか気になっている方向けに、開業資金の目安と調達方法について解説します。
ewaluで開業した方にインタビューで「ewaluを選んだ理由は何ですか?」と質問したところ「収入も勤務時間も自由で初期費用もなく好立地な場所で開業させてもらえること。」というコメントもあり、好評を得ています。
実際に独立開業した人の資金額はいくら?
開業資金は100万円未満が最も多い
ネイルサロンは美容系の職業でありながら、理容師/美容師免許は必要なく、開業時の美容所登録も不要なので、自宅でも開業しやすいのが特徴と言えるでしょう。
また自宅サロンでは、費用を最大限抑えて開業することも実質可能であり、7~8割の方が100万円未満で開業することに成功しています。
これは開業時に物件に関する費用が発生しないので、初期費用の中でも比率が大きくなりやすいとされる、物件取得費と内装費の割合を抑えられることが要因として挙げられるでしょう。
資金の調達方法
前述した通り、自宅であれば100万円未満でも開業することができるので、自宅をプライベートサロンに改装して運営している方の割合が最も大きいでしょう。
またネイルサロンを運営する6~7割の方は資金調達先が自分の貯金であると回答しています。
お金を借りずに開業できる自宅サロンは、他のスタイルよりもハードルが低いことが人気なようです。
次の項目からは独立開業に必要な資金について詳しく解説したいと思います。
独立開業資金の2種類の内訳
賃貸物件を契約する際には初期費用が必要になりますが、ネイルサロン開業時には運営することも考えて、運転資金の準備も一緒にしておくと良いでしょう。
次の項目ではネイルサロンの初期費用と運転資金の種類についてご紹介します。
初期費用
種類 | 内訳 |
---|---|
家賃 | 賃料、敷金、礼金、仲介手数料 |
工事費 | 床、壁の張替え、設備の取付 |
什器費 | ネイルマシン、ネイルチェアなど |
宣伝費 | 看板、チラシ、ポータルサイトへの掲載 |
初期費用とは主にネイルサロンを開業する際に必要になるお金のことを指し、具体的な内訳は上記の表のようになります。
ネイルサロンは広さに規定がないので、施術できるスペースさえあれば営業することができ、家賃や工事費にかかるお金も他の美容系の職業に比べて少ないので開業のハードルは低めです。
運転資金
種類 | 内訳 |
---|---|
賃料 | 家賃、管理費、更新料 |
光熱費 | 水道、電気、ガス |
人件費 | 賃金、教育費、採用費 |
宣伝費 | ポータルサイト、地域の情報誌への掲載 |
消耗品費 | ネイルチップ、ネイルブラシ、カラージェルなど |
運転資金とはサロンを運営していくうえで継続的に必要になるお金のことで、内訳は上記の通りです。ネイルサロンは新規で立ち上げる場合、経営が黒字に切り替わるまでに1年ほどかかる場合もあります。
そのため開業前に準備する運転資金の目安として、毎月かかる金額の6~12か月分を用意しておくと良いでしょう。
運転資金を準備しないまま経営を始めてしまうと、途中で資金が不足した場合に、廃業に追い込まれる危険性もあるので注意してください。
開業方法による開業資金の違い
初期費用と運転資金の内訳に関しては理解できたでしょうか。
- 店舗運営
- 賃貸マンション
- 自宅サロン
- シェアサロン
次の項目では、実際に準備する金額について開業スタイル別に表を用いて解説します。
店舗運営
【初期費用】
家賃 | 工事費 | 什器費 | 宣伝費 |
---|---|---|---|
100~150万円 | 0~100万円 | 30万円 | 30万円 |
【運転資金】
賃貸料 | 光熱費 | 人件費 | 宣伝費 | 消耗品費 |
---|---|---|---|---|
13万円 | 5万円 | 25万円~ | 10万円 | 3万円 |
店舗運営で準備する初期費用の合計は210万円です。
美容系サロンは工事費に多額な資金を必要としますが、ネイルサロンは水道設備や電気設備の条件がないので、100万円程でも十分な工事をすることができるでしょう。
賃貸マンション
【初期費用】
家賃 | 工事費 | 什器費 | 宣伝費 |
---|---|---|---|
80~100万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 |
【運転資金】
賃貸料 | 光熱費 | 人件費 | 宣伝費 | 消耗品費 |
---|---|---|---|---|
8万円 | 3万円 | 25万円~ | 8万円 | 2万円 |
賃貸マンションでサロンを開業する場合、準備にかかる初期費用の合計は約170万円です。
家賃相場は地域やマンションの条件にもよりますが、都心部や駅近の立地であれば月7〜10万円程度、郊外であれば月5万円前後が目安です。
立地の良いマンションを選ぶと集客力が高まり、客数を増やすことも可能です。
売上が安定して増えれば、将来的にスタッフを1人増員することも検討できます。
ただし、スタッフを雇うと人件費が発生し、運転資金の大部分を占めることになるため、計画的な資金管理が重要です。
初期費用や家賃、運転資金を含めた収支シミュレーションを行い、無理のない経営プランを立てることが成功のポイントです。

2025.04.24
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自宅サロン
【初期費用】
家賃 | 工事費 | 什器費 | 宣伝費 |
---|---|---|---|
0円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 |
【運転資金】
賃貸料 | 光熱費 | 人件費 | 宣伝費 | 消耗品費 |
---|---|---|---|---|
0円 | 3万円 | 0円 | 8万円 | 1万円 |
自宅サロンで準備する初期費用の合計は90万円です。
家賃や光熱費は、仕事とプライベートで使用している部分のコストを経費に落とせるので、課税所得額を減らすことができ、節税にも繋がります。

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シェアサロン
【初期費用】
家賃 | 工事費 | 什器費 | 宣伝費 |
---|---|---|---|
0円 | 0円 | 0〜30万円 | 30万円 |
【運転資金】
賃貸料 | 光熱費 | 人件費 | 宣伝費 | 消耗品費 |
---|---|---|---|---|
5~20万円 | 0円 | 0円 | 10万円 | 1万円 |
シェアサロンで準備する初期費用の合計は50万円です。
上記の表の『賃貸料』は月額で支払う際の目安ですが、時間制で支払うサロンが多く、借りる際には1時間当たり1000円~3000円かかります。
ewaluでは、初期費用や宣伝費にかかるコストを大幅に削減できます。
半独立のスタイルにも興味があり、理想のサロンで自由に働く夢がある方はぜひewaluにご相談ください。
最低限用意しておくべき開業資金はいくらなのか?
自己資金が少ないので、できるだけ最小限の金額で開業したいという方もいるのではないでしょうか。
開業資金の準備額の目安は先述した通りですが、最低でも目安の4割の資金があればネイルサロンを開業することも可能です。
これはつまり100万円未満で開業できる形態であれば、40万円でもネイルサロンを始められることになります。
しかし100万円未満で開業できるのは自宅や賃貸マンションといったスタイルに限り、店舗経営のように多額の資金が必要な場合は、100万円だけでは厳しいようです。
4割という数字はあくまで最低金額で、開業資金は経営スタイルだけではなく、エリアや立地などによっても大きく異なることにも注意しましょう。
ネイルサロン開業で気になる疑問
ネイルサロンを開業した時の年収は?
ネイルサロンの年収は、立地や集客力、施術単価、営業時間、スタッフ人数によって大きく変わります。
個人で自宅サロンを運営する場合、売上が月20〜30万円程度なら年収は約240〜360万円が目安です。立地が良く、顧客数が多い場合や単価を上げられるサロンでは、年収500万円以上も可能です。
一方、賃貸サロンで家賃や人件費がかかる場合は、運営コストを差し引いた手取りが減るため、年収は計画的にシミュレーションすることが重要です。
また、面貸し制度を利用すれば固定費を抑えられるため、開業初期でも比較的安定した収入が得やすくなります。
独立後の年収は売上だけでなく、経営管理や集客努力によっても大きく左右されることを覚えておきましょう。

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サロン経験なしでも開業はできる?
ネイルサロンは、サロン経験がなくても開業自体は可能です。
しかし、施術技術だけでは運営は成り立たず、経営や集客、接客、予約管理、衛生管理といった幅広いスキルが求められます。
特に集客方法や価格設定を誤ると、売上が安定せず経営が苦しくなることもあります。
また、お客様対応やクレーム処理、予約の調整など、日常的な業務も多く、技術以外の部分でのミスが信頼に直結するため注意が必要です。
経験がない場合は、面貸し制度で既存サロンの環境に慣れながら学んだり、個別相談で経営面のサポートを受けることが安心です。
技術だけでなく運営全体の準備と計画を整えることが、未経験でも成功するポイントとなります。
開業費は確定申告が必要?
ネイルサロンの開業費は、確定申告で経費として計上可能です。
内装工事費や施術用備品の購入費、消耗品、広告費、開業届提出費用などは「開業費」として扱われます。
個人事業主の場合、初年度だけでなく数年間にわたって繰り延べて経費にできる場合もあります。
また、サロン運営に必要な家賃や光熱費、通信費なども事業利用分は経費として申告可能です。
確定申告で経費計上する際には、領収書や請求書など証拠書類をしっかり保存しておくことで、税務署への対応がスムーズになり、節税効果も期待できます。
開業費を正しく管理することで、資金面の不安を減らし、安心してサロン運営を始めていきましょう。
開業で必要なものは?
ネイルサロン開業に必要なものを簡単にまとめると、下記の通りです。
- ネイルテーブル・施術用チェア
- ライト(LED/UV)
- ネイル用品(ジェル、ポリッシュ、筆、ファイルなど)
- 消毒液、使い捨て手袋、ペーパータオル
【空間・インテリア】
- インテリア小物、収納家具
- 清潔で落ち着いた内装・照明
【運営・管理】
- 開業届提出書類
- 帳簿・領収書の管理ツール
- 予約管理ツールやSNSアカウント
- 顧客カルテ・連絡用ツール
必要なものをそろえることで、施術の質と運営の効率を両立することができます。
ネイルサロンで資格は必須?
ネイルサロンを開業する際、資格は必ずしも必須ではありません。法律上、ネイル施術は美容師法の対象外であり、資格がなくても自宅やサロンで施術を提供できます。
ただし、資格を持っていると技術力の証明になり、お客様からの信頼を得やすくなるメリットがあります。
また、資格取得の過程で学ぶ衛生管理や施術の基礎知識は、安全で質の高いサービス提供に役立ちます。
未経験の場合でも、スクールや通信講座で技術を学び、実践経験を積めば資格がなくても開業可能です。
重要なのは、資格の有無に関わらず、技術力・接客力・衛生管理をしっかり準備することで、安心してサロン運営を始められます。

ネイリストは資格が一切必要ない職業ですが、独立を機に『もっとスキルを磨きたい』、『腕試しがしたい』という理由でネイルの資格試験に挑戦する人は多くいます。 しかし資格勉強のためにスクールに通いたくても、通学にかかる時間や費用が原因で、独学の学習スタイルを選択せざるを得ない人も中には居るでしょう。...
開業資金の調達方法
多額の資金が必要とされる店舗開業では、自己資金だけで開業資金を賄うことは難しいでしょう。
そのため次の項目では、4つの資金調達の方法についてご紹介します。
- 融資
- 助成金
- 補助金
- クラウドファンディング
クラウドファンディングは事業の宣伝にもなりますし、受け取りまでの期間は今までの融資制度と比べると早いです。
すぐに資金が欲しいという方はぜひ参考にしてください。
融資
ビジネスローン | 無担保で融資を利用、税務申告を2期終えていない方(特別利率A) |
1.0~15.0% | 2.20~3.50% |
融資とは、公的機関や金融機関から事業用の資金を借りることを指します。
一般的には返済時に利子を上乗せすることが多く、返済期間に応じて金利も増加することがほとんどです。
しかし日本政策金融公庫では、民間の金融機関よりも少ない金利でお金を借りることができ、返済期間も比較的に長めに設定することも可能なので安心でしょう。
また申請を通りやすくするコツとして、サロン経営の全体像が明確に伝わる事業計画書を作成し、事業の優位性をアピールすることが大切です。
参考:創業融資(日本政策金融公庫)
助成金
助成金とは雇用や職場環境の改善を目的に、厚生労働省が実施している援助制度のことで、要件を満たしていれば簡単に受給できます。
また返済が不要で、スタッフを抱えるネイルサロンであれば申請しやすい制度も多数あることが特徴の一つです。

ネイルサロンを開業する際にまず初めに気になるのは、開業資金はいくら必要になるのか、ということでしょう。 資金調達方法は様々ですが、なかでも有名なのが助成金と補助金。 名前は聞いたことがあっても、その全容についてしっかり理解していない方も多くいるはずです。 この記事では『自分はどの制...
補助金
補助金とは経済や地域の活性化を目的に、経済産業省を中心とした官公庁などで実施している援助制度のことで、審査を通過しないと受給できません。
また助成金と同様に返済は不要ですが、制度の種類や支給額も様々で審査の倍率も高めなので、自分の事業にマッチしたものでなければ審査に通りづらいというデメリットもあります。
クラウドファンディング
クラウドファンディングとは『crowd:群衆』と『funding:資金調達』を組み合わせた造語で、インターネットを通して不特定多数の人から、事業に必要なお金を支援してもらうことを指します。
クラウドファンディングといってもその系統は様々ですが、今回はサロン開業時に使われることの多い『購入型』についてご紹介しましょう。
購入型のクラウドファンディングとは、起案された事業内容に共感した支援者へ見返りとして、賞品やサービスなどを提供する方法です。
ネイルサロンで購入型のクラウドファンディングを実施する場合は、見返り品として無料クーポンを配布するなど、支援者がお店を利用しやすい仕組みを作ると良いでしょう。
資金援助を行っている支援団体を活用する
ネイリストの中には、独立したいけれど開業資金がなく、1人で始めることに不安や失敗のリスクを感じている方も多いのではないでしょうか。
ewaluでは、経済的な不安を抱えるネイリストのために、初期費用0円で開業できるサポートを提供しています。
1人での独立はどうしても不安がつきものですが、資金面や運営面でのバックアップがあることで、失敗のリスクを抑えながらのスタートが可能です。
今回は、ewaluが提供する独立サポートの内容を2つご紹介します。
都内近郊でも初期費用0円
ewaluの主な開業方法は、都内の美容室やオシャレな街に構えるサロンの一角を借りて経営する、いわゆる面貸し型のスタイルであり、勤務地は本人の希望に一番近い場所を提案してくれます。
面貸し型のスタイルの特徴は、物件に関わる初期費用がかからないことなので、開業時に借金を抱えるリスクが小さいです。
ewaluで開業する際も同様に、自分で負担するのは消耗品費のみで、物件にかかる費用や家具の購入費などは全て会社で負担してくれるため、貯金が少ない方でも独立を目指しやすく、人気があります。
広告宣伝のコストを削減
先述した通り、開業場所はサロン運営に最適な物件ばかりで、利用者の希望に沿って勤務地が確定されるほか、開業前にはスタッフと一緒に物件の見学をすることもできます。
好立地な物件は集客効果が高いだけではなく、広告費用を抑えて運営できることも特徴です。
ewaluでは1年目に限り、ホットペッパービューティーの掲載費用を半額負担してくれるので、経営的に苦しい開業初期でも資金不足の心配をする必要はないでしょう。
自分でシェアサロンと契約して働く際にかかる初期費用 | 50万円 |
ewaluを利用して働く際にかかる初期費用 | 18万円 |
まとめ
サロン開業には、スタイルごとに開業資金に大きな差があり、自分の貯金だけで開業するのは難しいという人も多いでしょう。
資金調達の項目で紹介した通り、最近では融資や助成金などの制度の他にも、クラウドファンディングを用いて資金を調達する方法も主流になってきています。
資金調達の際には、自分に合った調達方法を探してみてください。
またewaluでは借入返済、初期費用0円で開業することもできるので、開業時のリスクは最小限にしたいという方からのお問い合わせもお待ちしています。
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